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山仕事の相棒 [木のこと森のこと]

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日本の木のことをもっと知りたい→林業家と知り合う→山仕事を体験する
→山仕事、自分の道具が欲しくなる→2丁差しをまずは購入

日本の林業を覗き、深みに嵌まってゆく人の典型的なパターンです。

腰にマイ二丁差しが下がると、「あいつもとうとう感染したな」と
山仕事の先輩達が、ほほえみます。

自分の山の相棒、鉈と鋸が一つの鞘に収まった2丁差し、かっこいいでしょ?

今回の高知訪問では、そのトップブランド西山商会を訪ねました。

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西山社長みずからのお出迎えをいただき、土佐打刃物のお話を伺いました。

2階の会議室には、山仕事の刃物がずらり、どうしてもそちらに目が行ってしまう。

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自分と同型の鉈、その製造工程を説明していただきました。

地金に鋼を差し込み、鍛造を繰り返し、最後に研ぐのですが、
工程の多さは予想以上でした。

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鍛造工場も見学させていただきました。

炉の間近でひたすら刃物を打つ職人さん、その懸命な姿に

こうやって自分の鉈も出来たのだと、改めて思い、大事に使わねばと、

心を新たに、山仕事へ向かいます。

西山商会
http://www.nishiyama-shokai.com/
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龍馬の木で家を造りませんか? [木のこと森のこと]

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各地の作法に学ぶ「日本建築研鑽会」、今回は土佐の高知です。

土佐材の販路を広げるべく、官民協力しツアーをバックアップしていただきました。
関係者の皆様、お世話になり、ありがとうございます。

県立森林技術センターでは、木材の強度試験や熱処理(乾燥)試験の
様子を見学させていただきました。

土佐材の品質を安全で確かなものにする取り組みです。

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原木市場では、圧倒的な材積に驚きました。これだけの需要があるのか?

お話を聞くと、日本の林業が抱える問題が高知にもありました。
1964年の完全自由化により、関税のかからない外材に押され、
価格は下がるだけ下がり、山を維持していくだけの利益が見込めません。

親子三代にわたり、大事に育てた杉原木の価格を、
大根の体積に換算すると、なんと25円!これで山を維持していくのは無理!

そのため、林家(持ち主)は継続的な作業をあきらめ、伐採業者に斜面で売却、
業者は採算性を重視し、皆伐を行い、次の植林はしない。

このままではいけないと、県も森林組合も土佐材の生き残る道を
真剣に探しています。

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土佐材で造る家にも案内されました。

温暖なイメージがある高知ですが、木の目は細やかで美しい材です。
土佐漆喰との組み合わせで、心和む家がまもなく完成です。

いかがでしょう?龍馬の木で家を造りませんか?

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原木市場で、素晴らしく目の込んだ大径木を見つけました。
馬路村の国有林から産出されたそうです。

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その馬路村を翌日見学することが出来ました。

杉の天然林は初めてです。千年近い杉の林は神々しく雄大です。

木は、その国の自然環境と密接に結びついています。

高知県が始めた取り組みが成功し、山の維持管理が可能になり、
美しい山を次世代へつなげることが出来るように、そしてその活動が
日本中へ広がりますように。
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三渓園と江戸初期の建築 [日本建築]

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先週末、所属しているNPO日本民家再生協会の会議と
見学会があり、横浜の三渓園を訪れました。

原山渓という明治時代の実業家が、京都や鎌倉から
貴重な日本建築を集め、庭園を造り、後に市民に開放しました。

上の写真は、臨春閣。江戸初期、家光の時代の建物です。
桂離宮と同じ頃でしょうか、私の大好きな小堀遠州、片桐石州の生きた時代、
数寄屋造りが豊かに広がる時期ですね、タイムマシンがあったら行ってみたい!

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今回、特別に内部を見学させていただきました。

紀州徳川家の御殿、と言うことですが、とても柔らかな意匠です。
大坂夏の陣から34年、戦時の緊張も薄ぎ華やいできた時代なのでしょうか?

座敷があり、庭があり、その中間領域として縁側がある。
柔らかに外部へと繋がって行く、これは日本建築の特徴の一つです。

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さらに特別に2階へも上がらせていただきました。

外部の自然と建物が共鳴しているかの様ですね、
手摺の高さも美しく、現行法規の1.1mでは、こうはいきません。

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こちらは聴秋閣、小堀遠州のライバル?佐久間将監作とのこと。
住むための建物ではなく、庭園の中で茶など点て休息する遊びの建物。
45度に切った床脇や木のタイル、つくづく楽しい建物です。

機会があれば中に入ってみたい!

その他、月華殿も江戸初期の建物。国宝こそありませんが、
数寄屋風書院造りを関東で堪能できるのは、三渓園です。

原山渓翁、ありがとうございます。

三渓園
http://www.sankeien.or.jp/index.html

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職場体験・2日目 [中学生がやって来た]

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二日目の今日は、昨日制作した棚を仕上げます。

まずは台鉋で面取りをし、ペーパーで小口を整えて、

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仕上げの塗装は、柿渋・松煙・弁柄を使う古色仕上げです。

柿渋の臭いの印象を聞くと、「お酒みたい」。
確かに柿渋も発酵材。味噌・酒・醤油、
日本の生活には、醸されたものが欠かせませんね。

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さあ、丁寧に塗装しましょう。二人とも真剣な良い顔です。

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二日がかりで、大工の伝統道具を利用し、伝統的な塗装を施した
世界で一つだけのものが、できあがりました。

現場から帰った棟梁と記念撮影、棟梁は照れて「怖い顔」しています。

この後は、現在施工中の現場見学を行いました。

今年も怪我なく、無事に職場体験が終わり、ほっとしています。
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中学生の職場体験 [中学生がやって来た]

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すっかり冬の恒例行事となった中学2年生の職場体験、
受け入れ続けて14年になろうとしている。

体験メニューも14回の中で確立されてきました。墨壷、曲尺、鋸に蚤、
伝統工具を使用した木工作業が1日目の課題、
もちろん杉・檜、日本の木を使い、棟梁が指導に当たります。

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今回の生徒さんは、偶然に二人とも施主のお子さん!
当社施工の家に住んでいる子供達が、当社を体験先に選んでくれたのは、

とてもうれしいことです。

タオル鉢巻きに鉛筆を差すスタイルで、大工気分も盛り上がり、
非日常の体験スイッチが入ります。

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墨壷、墨差し、曲尺を使って墨付け中。

すごく真剣で、いい顔してますよね、明日も頑張りましょう。

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ドメインを変更しました。 [木のこと森のこと]

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2月1日を持ちましてドメインを社名(so-go)から日本の木(nihonnoki)に変更しました。

13年間使用していたso-go.netからnihonnoki.comへの移行です。

これを機に、今まで以上に日本の木にこだわった活動をしていきたいと思います。

皆様、よろしくお願いいたします。

旧:http://www.so-go.net 新:http://www.nihonnoki.com


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こんな方法もあるのですが、、、 [再生]

大好きな東京の町にある、
大正末か昭和初期かという料理屋さんの全面立て替えの噂が、、、

木造2階建ての建物は、増築を重ねていて、耐震補強では
追いつかないのだとか、

ならば、こんな方法もあるので、是非ご一考を

下の写真は、築50年の住宅を建て替えたときのこと、

和室を新しい家にそっくりそのまま持って行こうと言うことになり、
まずは丁寧に建具をはずし、部材を解体し、

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新しい家へ組み込むと、くたびれて、しょんぼりしていた座敷も

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ほら、こんなにかっちりと、かっこよく生まれ変わります。

あー、あの店の2階、一番奥の4人掛けの席が、無くなってしまうなんて、

こんな風に、新しいビルの中に再生してもらえないだろうか!
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小学生 丸太切り体験 [木のこと森のこと]

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11月3日 小学生を対象に「丸太切り体験」を行いました。

「子供達が日本の木に触れ、手仕事が体験できるイベントを開きたい」
そんな思いを居酒屋で話したところ、異業種交流会の仲間が小学校の
父兄に働きかけ、小学校のお祭りでの開催となりました。

尽力していただいたHさん、ありがとうございます。

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群馬県シャロムの森から、皮付きの桧や杉丸太をいただき、
大きな丸太から、、、

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小さな丸太まで、各種そろえ、自分の体格に合った丸太を選んでもらい、
1年生から6年生まで各学年が楽しめる様にしました。

このあたりの詳細は、小学校父兄会「おやGの会」のメンバーからの提案です。

また「手仕事」を何にするかも考えていただきました。
小学校のお祭りなので、事故や怪我は許されません。それでいて子供達の
興味を引く事、、、出てきた答えは、鋸で丸太を切る!

自分にとっては当たり前すぎて、それがイベントになるとは考えつきませんでしたが、
父兄の話では、子供達は丸太を見たこともなく、ましてや切ったこともないので、
充分に楽しい出来事になるとのことでした。

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当日は大盛況で、およそ150人ほどの小学生が参加してくれました。

切った丸太は、大事にやすりを掛け、

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ドリルで穴を開け、麻紐を通し、首から提げられるように。

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そして好きな絵を描き、皆喜んで持って帰りました。

切り株をゴミにしない、グッドアイデアでしょ!

子供達の安全のため、子供一人に大人一人がつきました。
人手が足りずにNPO法人民家再生協会の若手グループU-50の協力もいただきました。
感謝です。

子供達が日本の木に触れ、手仕事を体験するイベントは下記の皆さんの
協力により開催することが出来ました。この場を借りて御礼申し上げます。

地元小学校 「おやGの会」の皆さん

NPO法人民家再生協会 U-50の皆さん
http://www.minka.or.jp/

群馬県みどり市東町 シャロムの森

町会の大事なチャリティイベント日にもかかわらず、私を送り出してくれた。
緑町会青年部の皆さん
http://www.facebook.com/midori.seinenbu

そして、何よりも当日参加してくれた小学生の皆さん
「未来の日本の木を、よろしくお願いします。」

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かっこいい建築 [日本建築]

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日本建築研鑽会で訪れた角館で出会いました。

大谷石のような凝灰岩(東北なので緑色凝灰岩かな?)を巧みに加工して
造られていました。

施主と職人の気持ちが、ガンガン伝わってくる!くる!!

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ファサード(正面)も、いい顔しています。

角館町観光協会のHPによると、大正15年建造。
と、言うことはF.L.ライトの帝国ホテルの竣工後なので、その影響を受けたのか?

まったく別な発想の元に造られたのか?興味が尽きません。

角館町観光協会
http://kakunodate-kanko.jp/blog/2011/07/post-1923.html

帝国ホテル(ライト館)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B8%9D%E5%9B%BD%E3%83%9B%E3%83%86%E3%83%AB
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日本建築研鑚会・秋田講座 [木のこと森のこと]

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秋田杉の産地を訪ねました。

見事な育成複層林(間伐を行い、隙間に植林し樹齢の異なる杉を育てる)は、
40歳で独立し、製材所を起こし山林を買い受け、山から製品までの連なりを
わずか20年で実現させたスーパー社長により施業されています。

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間伐された森は、太陽光が地面まで届き、

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新たな苗木が育っています。

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間伐された小径木は、無駄にされることなく、

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土木資材(写真は砂防ダムの型枠)に利用され、

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端材はチップになり、キノコの養殖に利用されるそうです。

秋田杉というと高級材のイメージがありますが、
地元が抱える林業の問題は、共通で、助成金がないと成り立たないそうです。

そんな中、懸命に秋田杉に取り組む社長の姿に感銘を受けました。

門脇社長、お世話になり、ありがとうございました。
http://www.akitasugi.com/enterprise/detail.html?id=11
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